さて、今回は車検整備でのお話です。

 

車検では様々な項目を整備士が点検をしていくのですが、その中で意外と知られていない?と感じることについて書きたいと思います。

 

内容は至極単純なんですけどね。

 

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これはフロントのブレーキパッドの画像です。

 

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文字がめっちゃ小さくなりましたが、、、

パッドの残量が約3mm程度まで減っていました。

新品は約10mm程度ですので、7mm減ったことになります。

 

走行距離約5万キロの車両でしたので、おおよそ1万キロで1mm強のペースで摩耗していますね。

勿論ブレーキですので使えば使うほど(ペダルを踏むたび)に減っていくのですが。。。。。

 

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同一車両のリアブレーキの画像です。

 

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リアはドラムブレーキと呼ばれ、ブレーキパッドの事をブレーキシューと表記します。

役割は基本的に一緒です。

 

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こちらは境目がはっきりしているのでどこが摩材なのかわかり易いですね。

黄色〇の部分がどんどん減っていきます。

 

問題は残量です。

こちらの車両で約4.5~5.0mm。

新品時約5.0mmです。

つまり殆ど摩耗していません。

 

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通常、ブレーキを踏むとホイールシリンダーに力が加わり、中のカップが外方向へ動きます。

で、シューが外方向へ動きブレーキが効くわけですが、、、

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ドラム内側を赤丸で示しています。

 

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シューがドラム(赤丸)までの距離が遠ければ遠いほどシリンダーのカップは沢山外に動く必要が出てきます。

つまり、ドライバーはブレーキペダルを沢山踏む必要が出てきます。

 

しかしながら、ブレーキは前後に力が加わりますので、後ろだけを利かすと言うような割り振りはドライバーにはできません。

 

恐らくこの車両はリアブレーキの隙間が少し広かったのだと思われます。

 

リアが効く前にフロントが効いてしまった為、フロントブレーキパッドの摩耗が促進され、リアの仕事量が少なく現車のような状況になったと考えられます。

 

このドラムブレーキの調整は、基本的には自動です。

しかしながら、最終の「詰め」は整備士によるものとなります。

車検整備時には分解を行いますので、気になる方はご相談下さい。

 

調整後はブレーキの効きかたが変わったと感じられるドライバーさんが多いです。

 

サイドブレーキの引き代、踏み代が多い車両も、上記の隙間が広いことが原因です。

これを調整すれば改善します。

 

併せて気になる方はご相談ください!

 

では。